【山行記録】 シーズンオフ直前、金色の尾瀬2日目~3日目 燧ヶ岳 〔2010.10.17~18〕
楽しかった初日、長次郎さん達と登った至仏山を終え、僕らは見晴を幕営地として初日を終えた。
そして2日目に目指すは燧ヶ岳と尾瀬沼…
果たして僕の体調は?そして至仏山同様、燧ヶ岳は美しい天気で僕らを迎えてくれただろうか??
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2010年10月17日 (日) 天候:曇り
【2日目】 見晴~見晴新道~燧ヶ岳~長英新道~尾瀬沼~見晴(テント泊)

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2010年10月18日 (月) 天候:晴れ
【3日目】 見晴~尾瀬ヶ原~山の鼻~鳩待峠


・ 高低差、距離、コース概要は上記の通り。
・ 地図上の通し番号は、これからブログに添付する画像の撮影したポイント。


初日の様子はこちら。




ほとんど睡眠時間をとらずに至仏山に登り、合計およそ20kmもの距離を歩いた初日。
さすがに相当疲れていたのか、起床予定時刻の午前3時まで、僕らはほとんど起きることなく爆睡していた。
予定通り3時に起床し、まず僕が確認しなければならなかったことはひとつ、それは


痔の確認であるww


いや、笑い事ではない、マジでwww
起きざますぐにトイレに行き、己のコンディションの確認をせねばならなかった。
ここで某日のように大量出血していたとなると、さすがにあと2日間の行程を消化できるかどうか危うくなってくるからだ。
結果のみ簡潔に言うならば

異常ナシ

何とも拍子抜けしちゃうくらい健康体であった。
最も懸念していた僕の痔の悪化による撤退という最低最悪のシナリオは、ありがたいことに杞憂に終わった。
しかし、結局初日の腹痛の原因は何だったのだろうか??未だに解明できていない謎のひとつである。
まぁ何にせよ、予定通り日程を消化する事ができそうで一安心、テントに戻って準備を整え、いざ燧ヶ岳登頂へ。
本日の行程も初日同様非常に長い、気を引き締めていくことにする。



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ハイクアップからおよそ1時間とちょっと。ようやく空が白みがかってきて辺りが明るくなり始めた。(撮影地点1にて撮影)
見晴から燧ヶ岳への直登である見晴新道は最初は緩い傾斜の樹林帯、そして徐々に斜度が増すと共に大きな石がゴロゴロし始め、最終的に森林限界を超える頃には岩ゴロの登りになっていく。
中盤からの傾斜はなかなか急だ。
体が慣れていないのか、あるいは前日の疲れを引きずっていたのか?
とにかくここの斜面の中盤は体力的にすこぶるキツかった…何度か足が止まる程に。
やはり体調は万全ではなかったか…?


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しかし、それより何よりガスがやけに濃い。(撮影地点1付近にて撮影)
日が昇れば自然に晴れるかと思ったが…どうもそんな気配を感じない。


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これはこれで心地よい朝霧と言えばそれまでなのだが…(撮影地点1付近にて撮影)
果たして山頂に至るまでにこのガス…晴れるのだろうか??


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森林限界が近くなるに従い、手を使う登りも何箇所かある。(撮影地点2にて撮影)


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森林限界を抜けた。(撮影地点2にて撮影)
高度を上げればやがてガスの層の上に出るかと思ったが…淡い期待は裏切られ、目の前に広がるは白い世界だった。
本来ならば見晴~尾瀬ヶ原、至仏山を正面に見据える素晴らしい展望のはずだ…
だが見えているのは白、白、白。
あぁなるほど、景色がないのも疲れを助長する原因のひとつか…。不本意ながら妙に納得する自分がいた。


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手前がこれから目指す、燧ヶ岳山頂である紫安嵓 (しばやすぐら)、奥に見えてみるのが俎嵓 (まないたぐら)。(撮影地点3付近にて撮影)
いずれも辛うじて見えている感じだ。あぁ…昨日の快晴はどこへやら…。


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山頂直下、まるでガスが迫り来るかのようだ。(撮影地点3にて撮影)
森林限界を越えた辺りからかなり強い風が吹き付けていた。
明らかに好天の日の風ではない、この時僕は悟った。『こりゃ、今日はダメだ』


ところで、4枚上の嫁の写真とこの写真を見比べてみて欲しい。
左のウエストベルトにぶら下がっていたはずのグローブがこの写真を見るとなくなっていることにお気づきになるだろうか??
どうやら嫁は、道中でグローブを落としてきたようなのだ。
実のところ今回の山行を最後に引退させることを決意していたグローブだったので、心情的にはそのまま捨て置いても良いと思っていたのだが、山にゴミを捨ててくるわけにはいかない。
僕が拾いに行った方が手っ取り早かったのだけど、そんなところで甘やかしてはいかんと思い、自己責任ということで拾いに行かせる事に。
まぁ危険箇所も特にない、急がなくていいからゆっくり探しといでと送り出す。
しかし5分と経たないうちに自分が行けばよかったと後悔する羽目になった。


ここ、クソ寒いのだww


ガス交じりの強風、あっというまに体温は奪われ、手の末端は痺れてきた。
森林限界を越えた稜線な為、風を遮るような場所も一切ない吹きっさらし。
ああ、一緒に探しに行けばよかった…
結局嫁がグローブを見つけて戻るまでの15分の間に、僕は身体の芯から冷えてしまった。
山頂までの最後の一登、ガツガツ登って身体を暖める事にするww



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燧ヶ岳山頂、紫安嵓 (しばやすぐら) 到着。(撮影地点4にて撮影)
あわよくば山頂はガスの上だったらいいなと淡い期待を抱いていたのだが…見事に打ち砕かれた。
やはりそう現実は甘くない。


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時折ガスの切れ目から美しい青空が見えているが、眼下には厚い雲。
この状態じゃ、数時間程度では快晴にはなるまい…最低でも半日は曇りだろうなぁ。
風も強く、あまりのんびりしていると先程の僕のように体温を奪われてしまう。
晴れが期待できない以上長居は無用、とりあえず次のピークである俎嵓 (まないたぐら) へ向かう事に。


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燧ヶ岳の2つのピークのちょうど中間にあたる鞍部。眼前に見ゆるは俎嵓への登り。


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俎嵓 (まないたぐら) 到着。俎嵓から柴安嵓方面を望む。(撮影地点5にて撮影)





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俎嵓からのパノラマ。
うん、まぁしょうがないさ…こんな日もある。ていうか今シーズン、こんな日ばっかりじゃないか…





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こちらも長いは無用。
今日は工程時間自体が長いのだ、あまりのんびりもしていられない。(撮影地点5直下にて撮影)
またいつか必ずリベンジすることを誓い、2つのピークを後にする事に。


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本来ならば見えるはずの尾瀬沼もガスの隙間から辛うじて見えている程度だ…(撮影地点6にて撮影)
あぁ…なんだろうこのやるせなさは…。



ところで、少々関係のない話になるのだが、山頂付近でダウンを羽織って歩いている女性とすれ違った。
毎回思うのだけど、行動着としてのダウンってどうなんだ??
行動中にかいた汗を吸ってしまえば、水分に弱いダウンは保温力はがた落ちになるわけだし、この日はウェアの表面がしっとり濡れるほどガスが酷かったので決してダウンにとっては良い状況とは言えない一日だったのだ。
てかそもそも行動中にダウンって暑くないかい…??まぁ体感温度、代謝は人それぞれ違うので一概には言えないけれど。
ただ僕が危惧するのはそんなことじゃなくて、ダウンの特性を理解したうえで着ているのならいいんだけど


ファッション的に見栄えがするからという理由でそれ着てませんか??ってことだ。


それと似たような事例で、今回の尾瀬でも見受けられたのだが、なんとなくレインウェアを着ているハイカーさんが多いのだ。
ソフトシェルではない、まんまレインウェアだ。レインウェアにジーンズという奇天烈な組み合わせの人も中にはいた。
もちろん雨なんて降ってないし、尾瀬沼や尾瀬ヶ原は稜線と違い風も全然吹いていないから寒くもない、理性的に考えればレインウェアなんて全く必要のない状況である。
今年は山ガール人気と共に、山のファッションも急激によりキュートに、よりカラフルに進化を遂げたように思う。
それによりソフトシェルやカラフルなダウンジャケットが市民権を得る一方、それらよりも安価で入手でき、かつそれなりに見栄えのするレインウェアが 『ファッション』 として取り入れられているという側面もあるのではないだろうか?

もちろんウェアなんて何を選んで着ようが個人の自由だ、好いた物を着たらいいと思う。
しかし過ぎたるは及ばざるが如しという言葉があるように、何でもかんでも着ればいいってもんじゃないというのも事実。
たとえばレインウェア、ダウンまではいいとして、その下のアンダーに綿のものを着ていたとしたら??
汗をかく、乾かない、停滞して汗冷えをするの連鎖が繰り返され、快適どころか不快なハイクになってしまう。
いや、それで済めばいいが、状況によっては命の危険に晒される場面だって出てこないとも言い切れないではないか。

しかし例え事実がどうあれ、彼らはそれで山を楽しんでいるのだから、僕が要らぬ老婆心を出す必要はないし、彼らだってきっとそんな指摘ひとつで楽しい時間をぶち壊しにして欲しくはないだろう。
はっきり言って余計なお世話であるが、こういう光景を目にするたび、僕はどうしてもそう思ってしまうのだ。
あぁ、いかんな…歳をとったのかもしれない。



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気を取り直して尾瀬に話を戻そう。(撮影地点7にて撮影)
長英新道を下り、尾瀬沼、そして先程登っていた燧ヶ岳が見えるところまできた。


おいおい、ガス晴れてるじゃねぇかwww


こりゃもう2,3時間もすれば山頂での展望も回復するんじゃなかろうか??
本気でもう一度登り返すと言い出す僕、さすがにその提案は光速で却下されたww
マジで登り返していたら最高のブログのネタにはなったろうが、せっかく来た尾瀬沼を満喫できないのも悲しいのでやめた。
何も山頂からの景色だけが全てではないのだから。


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金色の野と尾瀬沼、そして長蔵小屋。(撮影地点8にて撮影)


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過ぎた時に想いを馳せ、燧ヶ岳を望む。


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秋色の風景の中を、心地よい風を切りながら歩く。
いつもならば、山といえばガツガツピークを目指して登るのが当たり前のようになっていて、こんなにのんびりハイクを楽しむという概念が僕には欠如していたように思う。
意識的に尾瀬という山域を自分の中で候補から外していたのにはそういう理由もあるのだろう。
登るばかりが山じゃない、頭ではそうわかっていても、実際山は登ってナンボでしょ?と思う自分も居る。
だけどたまにはこんなのんびりとした時間も僕らには必要だったのだと思う。
そういう意味で、今回の尾瀬は最高のタイミングだったかもしれない。


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長蔵小屋前に靴洗い場なるものがあった。(撮影地点9にて撮影)
燧ヶ岳で泥まみれになっていたのでありがたく利用させていただく。こういう配慮は本当にありがたい。


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長蔵の売店にてクマを発見ww



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尾瀬沼越しに燧ヶ岳を望みながら、湖岸をぐるっと一周する。(撮影地点10にて撮影)
尾瀬のどこからでも見えるこの燧ヶ岳、やはりその存在感は段違いだ。


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見晴への分岐。ここまでくればテント場まではもうすぐだ。(撮影地点11にて撮影)
しかし平地歩きと侮ったが、やはり木道を歩くのは本当に疲れる…


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このあたりでは僅かに残る紅葉を満喫しながら。(撮影地点12付近にて撮影)


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一瞬クマと見間違えて、ついつい身構えてしまった左側の切り株ww(撮影地点13にて撮影)


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あぁ、まだ見るべき紅葉が残っててくれた…ありがとう。

そしてテント場に戻ってのんびりとした時間を過ごす…。
ほとんどの小屋が今日で営業終了ということで、小屋閉め作業をしていた。
そのため見晴にはほとんど人が居ない、静寂の尾瀬。
とにかく人が沢山居るイメージのあった尾瀬だけに、僕にとってこの静かな尾瀬は予想外でもあり心地よくもあった。



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沈み行く太陽と至仏山。


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そして夕暮れ。
テント場にもテントが5張りほど、騒がしくもなく寂しくもなくちょうどいい塩梅。

ゆったりとした時間の中、僕らの尾瀬の2日目の夜は更けていった…。




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そして最終日。
この日は鳩待までの3時間程の行程を歩いて帰るのみ。(撮影地点15にて撮影)
霧の中にうっすら浮かぶ見晴は、まるで幻のよう…、これから訪れる真の静寂の尾瀬を連想させた。
後ろ髪引かれる思いで、僕らは見晴を後にした。


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朝霧の中、一歩一歩噛みしめるように歩を進める。(撮影地点16にて撮影)
そして朝日が昇り、赤く美しく染まりゆく金色の尾瀬。


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雲の切れ間から燧ヶ岳が最後の挨拶をしてくれた。(撮影地点17にて撮影)
グッバイ尾瀬、そして燧ヶ岳にはまた必ず来るからな。


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そして正面には至仏山。(撮影地点18にて撮影)


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徐々に大きく見えてくる雄大な至仏山を眼前に収めつつ、尾瀬ヶ原を満喫する。



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そして楽しかった2泊3日の尾瀬山行も終わりを迎えた。(撮影地点19にて撮影)

本当に楽しい3日間だった。
美しい景色を満喫し、そしてのんびりとした時間を過ごす事ができた。新しい発見もあった。
時間がなくて、ブログが走り書きのようになってしまったのだが残念だけど、仕方ないかな…と思う。
山というとどうしても高い山に登りたくなってしまうけど、たまにはこういうのんびりとした空気の流れている場所も悪くないなと思った。
まぁ、シーズンオフ直前だったから静かな尾瀬を満喫できたということもあるのだろう。
また次は花のシーズンに来よう、その時は快晴の燧ヶ岳が満喫できたらなお良しであるww


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by misawa_re7 | 2010-12-17 19:22 | 山行記録 2010


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