【山行記録】 北アルプス縦走4泊5日 雲ノ平、黒部源流、そして鷲羽へ! 2日目晩 ルート変更考察
苦行とも思える雨中歩行を余儀なくされた激動の2日目を終え、夏山縦走も3日目を迎えようとしていた。
本来ならばこの日から徐々に天候も回復傾向にあり、今回の縦走最大のハイライトである水晶岳、ワリモ岳、そして本縦走の目的地、鷲羽岳のに至る頃には天候も十分に回復しており、大展望が期待できるはずだった。
しかし予想に反し回復の兆しを見せない天候に対し、僕は一計を案じようとしていた。
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今回の縦走の概要は、以前のブログで触れたとおり、雲ノ平、黒部源流周回ルートである。

1日目【赤線】 折立から入山し、太郎平小屋を経て薬師峠キャンプ場で一泊。
2日目【青線】 薬師沢へ下り、雲ノ平キャンプ場にて一泊。
3日目【緑線】 祖父岳、岩苔乗越を経て水晶岳往復。その後ワリモ岳、鷲羽岳を経て三俣山荘にてテント泊。
4日目【橙線】 双六小屋、双六岳を周回して、三俣蓮華を踏み、黒部五郎小舎にてテント泊。
5日目【紫線】 黒部五郎岳、北ノ俣岳を経て太郎平小屋へ、その後折立へ下山。


総行程距離 約55km

累積標高差 +4400m -4400m 合計 約8800m


北アルプス縦走4泊5日 1日目はこちら

北アルプス縦走4泊5日 2日目はこちら








まるで苦行のような激動の2日目は、多少のアクシデントがありつつも、何とか無事終えることができた。
2日目の晩は本縦走史上最悪の暴風雨。
タープは今にも飛ばされんばかりに煽られ、テントを叩く横殴りの雨は終始僕らを不安にさせた。
そんな荒れ狂う風の音を聞きながら床に着いた僕は、あるひとつの考えを巡らせていた。

それは…




3日目のルート変更についてである。




ルート変更とは一体どういうことか??
まず説明をするまえに、現在の状況を簡単に整理しよう。

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3日目の予定ルートは上の図の通り。
早朝に雲ノ平キャンプ場を発ち、祖父岳経由で岩苔乗越へ。
岩苔乗越から水晶岳をピストンし、ワリモ岳、鷲羽岳を経由して三俣山荘へ至るルートである。
鷲羽岳を最大の目的地とする僕としては、その頂を踏む予定の3日目こそ縦走の核心であると言っても過言ではない。

当初の天気予報では、入山初日の8月13日、14日こそ天候には恵まれないものの、3日目の15日以降は台風一過、天候は回復へ向かうという予報であった。
今回の縦走計画で踏む主要な山は、祖父岳、水晶岳、ワリモ岳、鷲羽岳、双六岳、三俣蓮華岳、黒部五郎岳、北ノ俣岳。
その全てが3日以降の後半に集中しており、当初の天気予報どおりならばその全てを晴天で迎える事ができるはずであった。
しかし事態は一変、台風が過ぎた後も前線が停滞し、回復する筈だった天候はその兆しを見せる事もなく…
3日目の15日はおろか、4日目の16日、最終日の17日ですら回復しない可能性があるという絶望的な状況に僕らは置かれていた。

2日目の夜の段階で僕らが置かれた状況は上記のような状況だった。
それを受け、このまま3日目も天候が回復しなかった場合僕は以下のようにルートを変更しようと考えていた。


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赤線がルート変更案だ。
雲ノ平から祖父岳を経由して岩苔乗越に至るまでは全く同じルートだが、それ以降、水晶岳、ワリモ岳、鷲羽岳をすっぱり諦め、黒部源流方面へ下って直接三俣山荘へ至るというとてつもなく潔い変更プランである。

あれほどまでに執着していた鷲羽岳をいとも簡単に諦める事について、「何で?」 と思われた方もいるかもしれないが…


このルート変更案には続きがある。


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橙色の線は4日目の予定ルートである。
4日目は三俣山荘を発ち、双六小屋、双六岳、三俣蓮華岳を周遊し、黒部五郎小舎へ至るというルートを計画していた。

しかし実のところこの4日目のルートは、行程調整日として設けたルートである。
三俣山荘を発ち、双六岳、双六山荘、三俣蓮華岳を周ることなく直接黒部五郎小舎へ直行すれば、コースタイムで約2時間。
仮に三俣蓮華を経由したとしても2時間10分という、本縦走中最短のルートになる。
この時点で膝痛が発症していた場合は、行程短縮することで浮いた時間を膝の療養に充てる。
また、縦走中に万が一悪天候で停滞を余儀なくされ、日程が延びてしまった場合には、前後の日程にこの2時間分のルートを併合してしまう事で日程を1日分短縮することができるように設定していたのだ。
つまり4日目の行程は、如何様にでも柔軟な変更に対応できるルートであり、逆に言えばルート変更をするならばこの4日目をおいて他にはないという事でもある。


僕のルート変更案とは、要するに3日目に踏むはずだった水晶岳、ワリモ岳、鷲羽岳の3峰を、4日目にスライドしようというものである。


しかし、何故4日目にスライドする必要があったのか??
単純に頂を踏むのであれば、多少天候が悪かろうと当初の予定通り3日目のルートを辿るのが最も合理的である。
僕のルート変更案では、水晶岳~三俣山荘までの区間をおおよそ1.5往復せねばならず、時間的にも行程的にもロスが大きく、とても効率が良いと言えたものではない。
では何故そこまでして日程を変更せねばならなかったのか??


それはひとえに天候の一言に尽きる。


僕は日頃から日本百名山を意識してはいるものの、その頂を踏む事を徹底しているわけではない。
徹底しているのであれば3日目の行程を予定通り遂行しただろう。その方がロスもリスクも少なくて済む。
しかし悪天候の中その頂を踏んだとて、その頂から見える景色が白一色だったなら、果たしてそれにどれだけの価値があるのか??
もちろん価値観というものは人それぞれであり、何を措いてもピークを踏む事に重きを置くという人も多いだろう。
ピークハントを否定するわけではないし、むしろそこまで徹底して頂を狙うという姿勢は非常に潔くて僕は好きである。
だが、僕はそれほどまでにクールに、かつストイックにピークハントに徹する事はできない。
そして今回の最悪の天候の中での縦走を通して、僕はその思いをより強くした。


踏むならば晴天の頂を。

その想いが、今回僕にルート変更という選択肢を思案させるに至ったのである。


では3日目と4日目、前線が抜けて天候が回復に向かう可能性があるのは果たしてどちらか??
実に単純な確率論ではあるが、3日目よりも4日目の方がその可能性がより高いのは目に見えている。
いずれにせよ3日目の天候が悪ければ、4日目の天候回復に賭けるしかないというのが僕らに残された数少ない選択肢であった。



こうして僕らは3日目の朝を迎える事になる…のだが。
この後3日目の山行記録を続けて書く予定が前置きで思いのほか文字数を消費してしまい、文字数制限で蹴られてしまいそうなのでここで一旦ブログを切りたいと思う。
そもそもエキサイトブログを利用していて文字数制限で蹴られる人もなかなかいないと思うのだが…

毎回毎回、文章ばっかりダラダラと長ったらしいブログで真に申し訳ありません。
いつもお付き合い頂いている皆様には大変感謝しております。
近日中には縦走全工程分執筆できると思いますので、のんびりお付き合いください(´・ω・`)


↓ ちなみに未保存の状態でまたブラウザごとブログが飛びました…このブログ執筆2度目。どうか慰めポチを(´-ω-`)

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by misawa_re7 | 2010-09-11 17:31 | 山行記録 2010


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