【道 具】 MILLET 〔ミレー〕 CLAUDE EVO HOODIE JKT
僕は過去の山行において、レイヤリングで頭を悩ませることがほとんどなかった。
暑がりな僕は、基本的に少し寒いくらいの服装で歩き始めれば行動中に体温が上がり、およそ適温になることを経験上学んでいたからだ。
しかし先日の鬼ヶ岳山行の際、そんな僕のレイヤリングの弱点が露呈することとなった…。
f0222003_23133413.jpg




山のレイヤリングは原則的に

『ベースレイヤー』 『ミッドレイヤー』 『アウターレイヤー』

の三つの要素から成る。

『ベースレイヤー』 は身体から発せられる汗や水蒸気を吸い上げ、生地の表面から発散する役割を。
『ミッドレイヤー』 は主に保温の役割を
『アウターレイヤー』 は外部からの風や水を防ぐ役割をそれぞれ担っている。

一般的に、ベースレイヤーは肌着や薄手のシャツ、ミッドレイヤーは、フリースなどの保温性のあるものを、アウターレイヤーはレインウェアやハードシェル、ソフトシェルといったものが選ばれる。
しかしあくまでもこれは基本的な考え方であって、必ずしも3枚の服でレイヤリングを完結させなければならないわけではない。
寒ければ増えることもあるだろうし、暑ければ当然枚数は減る。
レイヤリングとは、上記の基本概念を踏まえたうえで、各々の体感温度、気象条件、気温などによってその都度調整するものである。




さて、そんなレイヤリングであるが…
僕のレイヤリングは、ほとんどの場合 『ベースレイヤー』 と 『アウターレイヤー』 の2種類で完結している。
といっても、常に2枚で行動している…という意味ではなく、 『ミッドレイヤー』 に該当する服を着ていないということだ。

要するに中間着の保温性を必要としていないレイヤリングなのだ。

厳冬期の間は、ベースレイヤーの肌着の上にソフトシェル、その上からレインウェアを着ていた。
嫁のソフトシェルは裏地がポーラテックで保温力抜群だが、僕のソフトシェルは春秋用で裏起毛がなく、保温性はほとんどない。
一度だけ突風吹き荒ぶ-15℃の北八ヶ岳で中間にフリースを着たことがあるが、それ以外は上記の組み合わせだった。
先日の北八ヶ岳のスノーキャンプ北八ヶ岳縦走の時など、肌着の上に直接レインウェアを羽織って行動していたくらいだ。

正直厳冬期では考えられないくらい薄着だが、僕はそのくらいでないと暑すぎて快適に行動できないのだ。




そこで、先日の鬼ヶ岳である。
残雪期とはいえ標高は1700m程度、気温などたかが知れていた。僕としては3枚も着ればオーバースペックである。
なので、この日の僕は、ベースレイヤーの長袖の肌着+ソフトシェルというレイヤリングだった。
事実その判断は決して間違ってはいなかった。歩き始めてすぐに汗が出始め、むしろソフトシェルすらいらないくらいだった。
稜線に出る頃になり、少し涼しい風が吹き始め、ちょうどこの頃が僕にとっての適温だった。

しかし鬼ヶ岳山頂に至る頃になって事態は急変する。

この頃になると突如日が隠れ、それに加え北側からの風は強く、そして非常に冷たかった。
その風が、登りでかいた汗を一気に冷やしてしまったのだ。

いわゆる汗冷えである。

実は、僕はこれまでの山行において、寒さを感じるほどの汗冷えを経験した事がない。
なぜなら、僕の過去の山行のほとんどが好天であり、日が陰るという状況すら非常に稀だったからである。
日差しさえあれば、多少の風など問題ではないのだが、日差しのない状態で風に晒されるのがこれほど身体を冷やすとは初めて知った。




僕は非常に代謝が良く、体温上昇も早ければ発汗も多い。
行動してさえいれば身体が発熱し、人よりも随分薄い格好でも行動することができる。
しかしだからといって寒さに強いかといわれればそれはまた別の話である。
汗冷えによる体温低下は代謝が良かろうが悪かろうが平等に訪れるし、むしろ僕のように発汗量が多い人のほうが圧倒的に不利である。

それらの条件から導き出される僕のレイヤリングの弱点…それは


防風性能である。


僕のレイヤリングでは、防風性をアウターであるソフトシェルに委ねている。
しかし基本的にソフトシェルは伸縮性や透湿性に重点を置いており、防風性はハードシェルやレインウェアのそれには劣る。
行動中はそれでも良いが、強風下での停滞中や平地や下りなどで体温上昇が見込めない状況では、役不足の感は否めない。
そうなると必然的に、保温性の高い中間着を一枚増やすか、防風性の高いレインウェアを上から羽織るかの二択になる。
かといって中間着を一枚増やせば、行動中に更に汗をかくことになるし、その都度レインウェアをザックから取り出すのも面倒な話だ。

ならば、防風性があり、かつ休憩時などに簡単に取り出せる携帯性も兼ね備えたアウターを装備に加えれば良いという結論に達した。


f0222003_23143074.jpg
それがMILLET 〔ミレー〕 CLAUDE EVO HOODIE JKTである。

素材はゴアウインドストッパー。
今回何よりも防風性を重視した僕としてはこれ以上ない素材である。
ウインドストッパーには防水性がないが、表面は撥水加工されているので、小雨の一時しのぎ程度ならなんとかなるだろう。
写真は嫁用のレディースモデル。


f0222003_231576.jpg
んで、こちらが僕用だ。
過去の山行のブログを見てもらえばわかると思うが、僕のパーソナルカラーは黄色で、それに対して嫁は赤かピンクになっている。
今回もそれを遵守してカラーを選んでみた。


f0222003_23183249.jpg
今回のコンセプトは防風性と携帯性ということで、もちろん携帯性も考慮した。
このジャケットはパッカブルジャケットなので、本体を左のポケットに収納できるようになっている。
500mlのペットボトルと並べてみたが、サイズはこんな感じだ。当初僕が予想していたよりは少々デカイ。
さすがにポケットに入れて歩く…というわけにはいかなそうだ。
ザックのサイドメッシュの中か、雨蓋の中、あるいはフロントポケットあたりに収納するのが妥当といったところか。
まぁ基本的には休憩中に着るのが主な目的なので、その時にはザックを下ろしているだろうから問題はないだろう。




当初、価格帯とコンセプトが近いこともあり、パタゴニアのフーディニフルジップと随分迷った。
フーディニフルジップは、このクラウドエボに比べて生地が薄いため、携帯性と透湿性に優れているだろう。
反面、防風性と耐久性に関してはウインドストッパーのクラウドエボのほうが優れているだろうと推測された。
フーディニフルジップは非常に魅力的だったのだが、より高い防風性をとなると最終的にはクラウドエボに軍配が上がったのである。


これにより新たな一枚が僕のレイヤリングに追加されたわけだが…このジャケット、かなり応用がききそうである。
先に上げたとおり、強風下や休憩時、下山時などの体温低下を防ぐ目的での使用ならば、春先や秋口はもちろんのこと、夏の3000m級の稜線あたりでも普通に使えそうだ。
冬期ならばメインのアウターとしてもそれなりの効果を期待できそうだし、僕の体感温度ならば天候次第では厳冬期でも普通に使えるだろう。
まぁもちろん2000m級の森林限界以下に限っての話ではあるが。

このフーディニジャケットというカテゴリの商品は、どれも通年通して何かしらの用途で使える便利なアイテムだ。
それなりの値段はするが、使い勝手を考えると1枚持っていても損はしないと思う。
またいずれ使ってみた時にインプレッションする予定である。


↓ ご愛読ありがとうございました。ポチっとしてもらえると励みになります(*´∀`*)

人気ブログランキングへ にほんブログ村 アウトドアブログ 登山へ

by misawa_re7 | 2010-04-12 23:51 | 道 具


<< 【道 具】 アイゼン&ピッケル... 【その他】 桜 2010 高遠... >>