【山行記録】 3泊4日九州遠征 後編 祖母山 阿蘇山 〔2013.02.06~08〕
当初の雨の予報とは裏腹に、特に荒れる様子もなく穏やかな一日を終えた初日九重連山。
そのまま2日目阿蘇山、3日目祖母山と予定通り登り、九州遠征無事完遂…といきたかったのだが。
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初日九重連山を無事登り終え、僕らは初日の宿(といっても車中泊)道の駅阿蘇に到着していた。
道の駅阿蘇は、温泉施設がすぐ近くにあり、温泉施設内にはコインランドリーも併設されている、大変便利な施設だった。
山の連泊にあたり、日帰り温泉は当然として服の洗濯ができる施設が近くにあるというメリットは非常に大きい。
阿蘇周辺で車中泊をするならここは断然お勧めである。


さて、そんなこんなで風呂に入り、服を洗濯しているうちに外は雨模様となっていた。


当初の天気予報では初日から雨の予報だったのだから、降って当然。
むしろ初日九重連山に登っている間だけでも降らずにいてくれただけ御の字といったところだった。
2日目の予定は阿蘇山。予報では昼頃には雨が上がるという事だったが、果たして無事登ることができるのだろうか?
前日からの長距離運転&登山で二人とも疲労はピーク。こんな状態で雨の中登山…ということになると体調悪化も心配だ。
明日の事は明日考えるとして、ともかく一刻も早く体を休めなければならない。
慣れない車内の寝床で、初日の夜は更けていった。



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『濃霧の為、天候が回復するまでロープウェイは運休』


そのアナウンスを苦々しく聞いたのは2日目の朝だった。
体力を温存するためにロープウェーを利用しようとしたのが返って裏目に出てしまった格好だ。

こうして、九州遠征2日目は、暴風と濃霧から始まったのである。

正直、天候は最悪と言わざるを得ない状況だった。
濃霧は到底数時間単位では晴れる様子もなく、遮るもののない独立峰である阿蘇山に吹き付ける風は、厳冬期の八ヶ岳を彷彿とさせるレベルである。
これがいっそ雪ならばまだマシだったろうが、残念ながら雨。
台風並みの強風の中、気温も低く、横殴りの雨…。
もはや低体温症にでもなってくださいと言わんばかりにお膳立てされた最悪の天候である。


僕は早々に撤退を宣言した。
いくら滅多に来れない山域とはいえ、自分たちの命を秤に載せるのはあまりに馬鹿げている。




九州遠征2日目阿蘇山。雨天により中止




こうして2日目は結局登ることもできず、その雄姿を目にすることもなく阿蘇を後にし、一路翌日の目的地である祖母山の麓高千穂へ歩を進めることとなった。





日程は残すところあと2日。最終日は13時間の移動があることを考えると、やはり登ることができるのは実質1日。
阿蘇山は諦め、予定通り3日目に祖母山に登り、4日目に大人しく帰宅するしかないのだろうか…

いや、何か方法はあるはずだ。
地図を広げて、ない頭を総動員して考える。あと実質1日で、祖母山、阿蘇山を登る妙案を。

いや、実のところ、悪天候で丸一日潰れた場合の事を想定して、1日で2山を登る妥協策は初日の晩から考えてはあった。
しかしあくまでも妥協策は妥協策、決して良案とは言い難いものだった。
だが、残念ながら当初僕が考えた妥協策以外に取るべき方法を見出すことができなかった。

結果として僕らは実質1日で2山を登るというかなり無茶な計画を実行に移すこととなったのである。











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そう、僕が考えた妥協案とは、ごくごく簡単な事だ。
1日で2山登る為には、1山目を早朝に、かつ可能な限りスピーディーに登ってしまえばいいのだ。
祖母山に登り始めたのは3時。
山頂に到着したのは6時前。そして山頂で日の出すら迎えることなく下山。



祖母山は犠牲になったのだ…



祖母山を軽視するわけではないが、タイムスケジュール上これより他に手段がなかったのは事実だ。
最初のブログで述べたとおり、今回の目的は百名山ピークハント。
たとえ道中真っ暗で何も見えなかろうと、山頂から綺麗な景色が見えなかろうと、山頂を踏むのが目的なのだ。そしてその目的は無事果たされた。


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だが、結果のみを言うならば、決してその決断は間違っていたわけでもなさそうだ。
下山後の祖母山山頂は濃いガスで覆われており、山頂で晴れ間を待っていたとしたら時間だけが無為に過ぎていた事だろう。
こうして山頂を踏むだけのやっつけ仕事感は大いに恥じ入るところだが、祖母山の山頂を無事踏んでくることができたのである。

随分省略はしたが、アイゼンなしでツルツルの急斜面を登る羽目になったり、途中の林道で泥にはまってスタックしそうになったりと実は結構スリリングな山行だった。
あまりに人気がなさ過ぎて、思いっきり怖かったしw
別に言い訳をするわけではないが、祖母山、景色は全く見えなかったが想定以上に面白かった。
いつか機会があれば登り直したいとは思うが、距離が距離だけにその機会が訪れるかは未知数だ。



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祖母山を後にし、僕らは一路阿蘇山の麓へ。この時点で時間は午前9時。
阿蘇山の天気は良好で、時間的にも天候的にも十分登頂可能だった。
そうでなければ祖母山を早々と切り上げた意味がなくなってしまう。




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ロープウェイを使って火口付近へ。
この日は大変風が強く、警戒レベルが高かった為火口の近くへは進入禁止だった。



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観光客とは違う方向へ歩き、登山口へ。
阿蘇山のパノラマ




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正面の崖のように見える場所が登山道だ。
こうやって見ると結構険しい。


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急な傾斜をテンポよく登っていく。
同じ火山ということもあるが、北アルプスの焼岳と雰囲気が非常に似ていると感じた。
個人的に火山の雰囲気は好きだ。


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砂千里ヶ浜からの急斜面さえ登ってしまえば、阿蘇中岳までは緩い稜線だ。
まさしく走ってくださいと言わんばかりの気持ちのいい稜線。


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しかし、朝見上げた天候とは裏腹に、この日阿蘇山の稜線は突風が吹き荒れていた。
その強さは厳冬期の八ヶ岳並かそれ以上。まともに立っているのも苦しいほどの突風だった。
走っているとどんどん風下に体が流されていく。
この風さえなければ、気持ちいい稜線ランが楽しめたものを…


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15分ほど走ると、あっという間に中岳山頂へ。


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こうして、阿蘇中岳へ無事登頂することができた。
時間にして1時間ちょっと。最短ルートを選んだのだから当然と言えば当然のタイムだろう。

一日で2座。
当初はかなり厳しいだろうと覚悟していたスケジュールだったが…
荷物が軽かったことと、ルートの半分くらいを走り抜けることができたおかげもあり、蓋を開けてみれば時間的には随分余裕の工程となった。
天候も決していいとは言えなかったが、雨が降らなかっただけマシとすべきだろう。
祖母山、阿蘇山のいずれもほとんど景色を堪能することができなかったのは残念だが、無事ピークを踏むことができたので今回は良しとしておく。


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下山後は貸し切りの家族風呂で汗を流した。
公衆浴場より気兼ねすることなく入れるので便利だ。
風呂からは、初日に登った九重連山の末端が見えていた。まぁ実際に歩いた稜線ではないが。


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こうして、僕らの3泊4日の九州遠征は、無事3座踏破という形で幕を下ろした。
当初の予定では、もう一泊どこかで休んでから最終日に再び13時間運転して帰るつもりだったのだが、面倒だったのでその日のうちに帰宅してしまった。
交互に寝ながら順番に夜通し運転し、最終日の朝のうちに無事帰宅することができたのだった。



正直、最初は百名山消化試合のようなつもりで目的地を九州に定めたのは否定しない。
そりゃ北アルプスや南アルプスに比べれば格は落ちるし、その程度の気持ちで登りに行った自分を責めることもできない。
だがしかし、結果として僕の期待はいい意味で裏切られた。
どれも2000mに満たない、言わば低山。
しかし、今回登った山はいずれも個性的で、決して消化試合などとは言えないほど楽しい山行だった。
慣れない車中泊は腰が痛くなったり疲れが抜けなかったりとまだまだ課題を残したが、それもまた楽しい思い出だ。

距離が距離だけに、そう簡単に再訪することもできないのは重々承知の上だが、またいつか訪れたい、そう思わせてくれる山だった。



そして何より…現在





我が家がくまモングッズで埋め尽くされているのもまた一つのいい思い出だww



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by misawa_re7 | 2013-03-18 21:34 | 山行記録 2013 | Comments(8)
Commented by 矢車草 at 2013-03-19 18:52 x
九州大遠征、お疲れ様でした!

とりあえず、ピークは踏めたようで良かったですね。
九州って思うより広いのよね。
私たちも2回九州横断したけど、車に乗ってる時間が長かった思い出^_^;

そうそう、こんな家族風呂があちこちにあるのよね。
記録を取ってなかったから、今になってはどこだったのかよく分からないけど2箇所は入った記憶。
遠くてなかなか行けないけど、やっぱり景色も楽しめたらよかったね!
いつの日かリベンジしてくださいな。
我が家は百名山は特に意識していないのだけど、いい山が多いのも事実。
いつか我が家も九州遠征したいです。その前に四国かな?
あ、もちろん、車では行きませんよ、そんな体力もう無いもの(笑)
若さって羨ましい~よ~!
Commented by misawa_re7 at 2013-03-22 18:05
>矢車草さん

ありがとうございます(-´▽`-)

かなり無理やり登りましたけど、なんとか予定通り登ることができました♪
広いですし、広さの割に案外自動車の交通網があまり発達していない印象です。高速道路とか。
車での移動が結構時間かかるんですよね。

信州では温泉施設は多いですが、こういうのあんまりないですから新鮮でした(・∀・)
気兼ねせずにのんびりできるのでいいですよね。
今度は是非ミヤマキリシマの時期に行きたいですねぇ…
距離はともかく、長期休みをやすやすと取れないことの方が問題ですσ(´∀`;)
うちはマイカーじゃないと無理ですね、飛行機や新幹線は高いww
マイカーだと2回くらい行けちゃいそうww
Commented by さすプー at 2013-03-25 21:15 x
 こんばんは~九州旅行、私も2年前リフレッシュ休暇で平日の4日間を使って、同じように九重山と祖母山と阿蘇山を登りました。祖母山と阿蘇山は1日でダブルヘッダーをしました。祖母山を早朝に登ってから、
なぜか高千穂峡に立ち寄り、阿蘇山の麓で、ランチを食べてから登り
下山後は、黒川温泉に入りました。
 心残りなのは秘湯ハンターとして、九重山の山あいにある山荘の
温泉に入れなかったことでしょうか。行ったのは3月下旬で、ちょうど
震災があった月でした。リフレッシュ休暇なので、温泉に入ってばかり
いました。
 1000円キャンペーンでしたので車で行きましたが、だんだん運転も
辛くなってきたので、最近はフェリーか新幹線を利用しています。
 2月の下旬に、しまなみ海道へ自転車を漕ぎに行ったのですが、
そのとき車中泊をしました。気温は0度近くでしたが、おすすめの
ナンガのダウンシュラフとハイカーズデポの化繊シュラフをダブル
に使用することで、まったく寒くなく快適に眠ることができました。
2時に就寝して6時に起きて、6時半にはもう出発していましたが。
Commented by ひま at 2013-03-26 20:14 x
豊田市のひまです。こんばんは!久しぶりにブログ見たら元気そうで何よりです!最近は息子の相手や仕事で休みが埋まってますが、着々と道具を揃えて準備しています(^^)また山いきましょう!
Commented by こんにちは(^^) at 2013-05-15 12:59 x
寝袋の情報を求めて、ここへ漂流しました。有難い情報が満載で楽しく拝見させて頂いております。

モンベル、イスカ、NANGA…
この3社で新調しようかと思ってます。

当方、女性であります。プラス寒がりです。

実際に使って良かったものなど
ご教授くださると大変助かります(^^)

初テント泊、試み中により
寝袋が1番の悩みどころ…
めちゃ慎重になってます(ーwー;)笑
Commented by misawa_re7 at 2013-06-24 11:39
>さすプーさん

返事が大変遅くなってっ申し訳ありません(;´Д`)

やはり九重、阿蘇、祖母あたりはまとめて登る方が多いんですねw
本州からだとなかなか行ける場所じゃないんで、こう言っちゃなんですけどついでで登れればいくつも登りたくなっちゃいますよね。
法華院温泉ですか?
僕らも時間がなくて結局寄ることができませんでした。
いつかミヤマキリシマの時期にのんびり行きたいと思ってます(・∀・)
1000円キャンペーン懐かしいですね、今思えばあの頃もっと出かけてればよかったなぁとは思いますが…まぁ後の祭りですねw
今回の旅で、車中泊が快適にできるようになったので、今後はたぶん車中泊が増えると思います。
ただ夏は暑くて無理なので、秋から冬限定でしょうけどねw
Commented by misawa_re7 at 2013-06-24 11:40
>ひまさん

ご無沙汰!というかコメント遅くなってごめんw
GW過ぎてようやく少し暇になってきたので、また是非山へ!
Commented by misawa_re7 at 2013-06-24 11:50
>こんにちは(^^)さん

返事が大変遅くなって申し訳ありません(;´Д`)

寝袋の記事、だいぶ古くなっちゃいましたけどお役に立てましたか?

多分今更のコメントになっちゃうんですけど、正直なところその3社ならばどこに決めても問題ないと思いますよ(・∀・)
個人的にはナンガユーザーなのでナンガ推しますけどね、アフターサービスが凄く良心的なので。
なお、資金が許すならば冬には冬用のシュラフを購入されることをお勧めします。
僕らは予算がないし、冬に数回しか使わないものに数万も捻出することができなかったので、3期用シュラフの上から夏用シュラフを重ねるという方法論をとっているわけですが、そりゃ専用品の方が良いです。
ただ、ある程度寝るときの服装(フリースやダウン)で調整も可能ですので、一度安いシュラフでも良いので、自分がそのシュラフを使ってどの程度の外気温で快適に眠れるのかという基準を探って見てはいかがでしょう?
簡単なご相談には乗れるかと思いますので、また是非コメントください(-´▽`-)


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