【山行記録】 3泊4日九州遠征 前編 九重連山 〔2013.02.05〕
仕事が暇な2月。僕にとっては数少ない大型連休の取れる貴重なシーズン。
例年であれば喜んで雪山に馳せ参じるところなのだが、年末年始の雪山以降、雪山に対するモチベーションが低下してしまった。
そんな中僕らが貴重な4連休の行き先として選んだのは九州だった。
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2月と言えば、山屋にとっては厳冬期真っ只中。
あの凍てついた空気と静寂が生む幻想的な風景を存分に満喫できる、またとない貴重なシーズン。
そんな中、僕は4連休という1年で一度確保できるかどうかという貴重な連休を確保することができた。

4日もあればアプローチの長い南アルプスや、天候悪化で予備日を必要とするであろう北アルプス等、行きたい雪山はいくつもあった。
しかし、年末年始に体力不足を自覚して以降、本格的な雪山へのモチベーションは下がる一方だった。
重い荷物を背負っての長時間ラッセル、それに耐えうる体力、技術の不足。
そんな状態で難しい雪山へ挑んだとして、登れないだけならまだしも遭難でもすれば大事だ。
こうしたネガティブな思考が、今シーズン僕らを雪山から遠ざけている一番の要因だった。

そして今回の4連休、僕らは雪山を避け、1300km離れた九州の山へと足を運ぶことにしたのだった。





九州は5年ほど前に新婚旅行で訪れた地でもあり、僕らにとっては非常に思い出深い土地でもある。
その時は飛行機も新幹線も使わず、1500kmの距離を運転して鹿児島まで行ったものだ。


そして今回の遠征も、もちろんマイカーである。


宿泊先もマイカー、つまり車中泊だ。
公共交通機関を利用してレンタカーを借り、さらに宿泊までホテルを使っていたのでは出費がバカにならない…
その点マイカーならば主に必要なのは高速代とガソリン代、あと気力体力だけだw
この程度の長距離運転は新婚旅行で一度体験しているから問題ない。
ただし車中泊は今回が初めてなので、色々が手探り状態からのスタートだったのだが…


こうして僕らはまず大分の九重連山を目指すことにした。

今回の遠征では九重、阿蘇、祖母の3座を予定しており、どの山も基本的に最短ルートを行く予定だ。
今回の目的は基本的に百名山のピークハント。工程よりもピークを踏むことを重視している。
九州のように滅多に訪れる機会のない遠い山域は取りこぼすと痛いし、連日山を登ることを考えれば工程時間は可能な限り短い方が体への負担も少ない。

ちなみに、百名山のピークハントに関しては世間的には賛否両論あるだろうが、個人的にはスタンプラリー的に楽しみながらやっている。
というか、僕の場合は山行によってピークに拘る場合と、ルートに拘る場合とがごちゃまぜなので、実のところ特にこれと言って一貫したポリシーはないのだ。
まぁ人それぞれ楽しみ方は千差万別なので、好きに楽しんだらいいんじゃないかと思う。
ただ、山頂直下まで車道が伸びていて、駐車場から10分程度で山頂に着けるルートでも登ったことにしてしまう、というような極端なピークハントには少々懐疑的ではあるが。


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仕事が終わって帰ってきてすぐ車を走らせること13時間。目的地である九重連山のお膝元牧の戸峠へ到着。
九重連山の主峰久住山への最短ルート、かつ最もポピュラーなルートのようだ。
何しろ完全なアウェーの地なため、土地勘も何もあったもんじゃないので、地図に従うほかないw


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少し登ったところから長者原の方を見下ろす。遠くに見えるのは由布岳かな?
新婚旅行で5年前に訪れた時には湯布院で1泊したので非常に懐かしい。
実はその時に長者原も牧の戸峠も通っているので、九重連山も一度は目にしているはずである。


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王ヶ鼻分岐、久住山方面へと伸びる稜線。アップダウンがそれほどきつくなく、走りだせそうななだらかな稜線だ。
実際、下りの際に走る事になるのだが…


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しかしこの九重連山、標高2000m足らずの山群なのにもかかわらずまるで3000m級の高山のような佇まい。
時期が時期なので緑が少なく寂しい印象だが、これはミヤマキリシマ全盛の時期にはとんでもなく美しいんだろうと容易に予想できる。



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王ヶ鼻分岐に到着。左側に見えるピークは星生山だ。
久住山へはピークを避け、右に弧を描くように歩いていくルートになる。

この日は天気予報では雨マークがついていたのだが思いのほか天気が保ってくれていた。
せっかく来たのだし、時間も十分余っていたので星生山へ軽く寄り道していくことに。


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星生山到着。




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星生山からのパノラマ。
右端の山が目的地のである主峰久住山。その左隣の尖がった山が最高峰の中岳だ。
こうやって見ると中岳も行けちゃいそうだが、翌日、翌々日のために体力温存しなければならない事を考えると初日から無理はしない方がいいだろう。
とりあえず寄り道はこれくらいにして、久住山へ向かうことにする。




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星生山から久住山への稜線。ここも走りだせるくらい気持ちの良い稜線だ。
分岐点である久住別れへ下るあたりが少々岩場になっているので注意が必要だが。

この稜線はなかなか風が強かった。
まぁ元々雪山に登るつもりの装備で来ているので別段問題はなかったが、そこはやはり2月という事か。
見た目は無雪期でいくら九州とはいえ寒いものは寒い。


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途中で見えた由布岳をズーム。とても印象的な双耳峰だ。



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久住別れ、久住別れ避難小屋を脇に見つつ、最後の登りを登り切り久住山山頂へ。




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久住山頂から阿蘇方面。
右側の山塊が阿蘇山、左側が祖母山のあたりになるのだろうか?いかんせん位置関係がわからない。
右が阿蘇山というのはたぶん間違いないと思うが。






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久住山頂からの九重連山全貌。
ヤバい、個人的にこの山好きだ、何だろうこの圧倒的なスケール感。
やはり近くに見え、存在感のある山群が僕は大好きらしい。


国内屈指の山国に住み、毎日のように南アルプスを見上げながら暮らしてきた僕ら。
物心ついたときに学校登山で登った里山は南アルプスが全山見渡せるような山。
その他にも都市部では考えられない絶景が見える名もない里山がゴロゴロ転がっている。
そもそも下手な山に登るよりも、自宅のベランダからの景色の方がよっぽど凄いという贅沢すぎる環境。
こう言っちゃ何だが、正直山に関しては目が肥えているのは事実だ。

だから僕は遠望の山には全く興味がない。好きとか嫌いとかじゃない、興味がない。
無意識に自分が生まれてからずっと見てきた景色と比較してしまうから、よほどの景観でない限り感動できないどころか興味もわかない。
例えば八ヶ岳あたりから南アルプスが綺麗に見えたとして、ぶっちゃけ自宅から見る南アルプスの方がよっぽど近くてきれいなんだから始末が悪いのだ。
それは嫁も同じ。僕ほど露骨ではないにせよ、遠望の山を興味津々に見ている姿を僕は目にしたことがない。
山国に生まれた山屋の、数少ない不幸のうちの一つだと僕は思っている。


だからだろうか?その反動なのかもしれないが、僕は極端に山が近くに見えるスケールの大きい山を求めている。
仙丈よりも小仙丈を、甲斐駒ヶ岳よりも駒津峰を、主峰よりも前衛山を求めるのはその欲求の表れなのだろう。


前置きが長くなったけど、そんな僕の嗜好にこの山は見事合致していた。
近いうちに必ず、できるならばミヤマキリシマが隆盛の時期にまた来ようと心に誓いながら僕らは下山の途についた。



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実はこの日、僕らは登山靴も持ってきていたのだが、普段から履いているアプローチシューズで入山していた。
何故かと言うと、最初から走る予定だったからだ。

1月にランを始めてから1か月。
ロードだけでなくトレイルにも興味が沸き始め、いつかトレイルを走ってみようとは思っていたのだ。
とはいえ時期は厳冬期、まだまだ雪が残る本州では無理だったのだが、遠征してきた九州で思いもかけず望みが叶った形だ。
トレイルランにはちょうど良い勾配で、下りのみ気持ちよく走らせていただいた。
ただ、昼に近づくに従い足元の霜柱が解け始め、下山するころにはズボンも靴も泥だらけになってしまったのはきつかったが。
下りを少し走っただけだが、トレランは結構楽しい、ちょっと本格的にやってみようかな。
ただ、僕と嫁のペースの格差が登山よりもさらに酷いので、この辺の落としどころをどうするかが最大の課題である。
そんなわけで、僕らにとって記念すべきトレイルランデビューの山はここ、九重連山と相成ったのである。


こうして僕らの3泊4日の九州遠征の初日は無事九重連山で幕を閉じた。
残るはあと3日、阿蘇山、祖母山である。




【山行記録】 3泊4日九州遠征 後編へつづく




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by misawa_re7 | 2013-03-14 12:13 | 山行記録 2013


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