【山行記録】 ラッセル訓練 八ヶ岳西岳 〔2013.01.18~19〕
1月14日から15日にかけて通過した爆弾低気圧は、日本列島に記録的な積雪をもたらした。
それにより、当初から予定していた山域は、林道の閉鎖と鬼ラッセルが確定し、入山は限りなく困難に。
ならばいっそ、あまり人の立ち入らない山でラッセル訓練をしよう。そう思い立った僕らが選んだのは、八ヶ岳の末端、西岳だった。
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2013年1月18日 (金)~19日(土) 天候:晴れ
【気温】 【麓】 -10℃ 〔AM9:30〕 【西岳山頂】 -20℃ 〔PM11:00〕
【初日】 富士見高原ゴルフ場登山口~不動清水~西岳山頂〔テント泊〕
【2日目】 下山


1月17日~19日の3日間。
僕らの当初の予定では2泊3日で夜叉神から鳳凰へ入山するはずだった。
夜叉神から鳳凰は、一昨年にブログ友のさまんたさんと辿った道であり、少々の無理をすれば決して行けない場所ではなかったのだが…
しかし、冒頭でふれた通り、14日~15日にかけて日本列島を通過した爆弾低気圧によって、状況は一変してしまったのである。

積雪により林道ゲートは閉鎖され、山の神から夜叉神の森までの林道歩きが強制追加となり、さらには夜叉神からも鬼ラッセルのおまけつきというかなり厳しい条件が突きつけられた。
ただでさえ夜叉神から南御室小屋まで6時間近くかかるというのに、林道+ラッセルが追加されたのでは到底一日で到達するのは難しい。
さらには先日露呈した体力不足…そんな状況下では敗色濃厚と言わざるを得ない。

こうして、何だかんだと手ごろな山域を探しているうちに、3連休の初日は潰れてしまった。




そもそも爆弾低気圧のもたらした積雪はあまりにエグく、どの山域に行こうとも強制的にラッセルがもれなくついてくる。
よほど多くの人が立ち入る山域を除き、強制である。望む望まざるに関わらずだ。
この衰えた体力で、いったいどこの山域ならば踏破できるというのだろうか?正直どこもかしこも完登できる自信が全くなかった。

ならばいっそ


ラッセル訓練と割り切ったらどうか?


その結論に達するのも無理からぬことだったのかもしれない。
体もなまっていたところだ。ここで一つ喝を入れてやらねば今年の冬山はダラダラと終ってしまいそうな気がする。
こうして僕らはテントを担ぎ、西岳へと歩を進めることとなった。




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今回の目的はラッセルトレーニング。体力をつけるのが最大の目的だ。
ただ、体力的、また雪の状態が良好ならば、欲を出して権現まで…といったプランだった。


しかし、登山口に到着したのはAM9:30。
山屋の行動開始時間としては致命的に遅い時間。原因は朝寝坊である。
そういう時に限って、憎たらしいほど天気が良い。


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身支度を整え、登山口に到着したのはAM10:00。
本来ならば山頂にいなければいけない時間帯である。
ともかく時間がないので先を急ぐことにする。


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林道から登山口に入ると、いきなり膝下ラッセル。
ただ、どうやらここ数日の間に入山した人がいたようで、しっかりトレースがついていた。

だがしかし今回はラッセル訓練をしに来ているのだ。
ラッセル泥棒して山頂まで行ったところで何の意味もない。
僕らはトレースを頑なに拒み、隣に新しいトレースを作りながら進むことにした。


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平行に伸びていく2本のトレース。
後から入山した人から見たら、不思議な光景に映るだろう。

雪質は軽い粉雪、歩く分には抵抗がない為、随分歩きやすい。ラッセルというには少々生易しいかもしれない。


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しかし、平坦な道では歩きやすかった雪質も、斜面に変わると途端に歩きづらくなった。
湿気を含まない雪質の為、踏んでも全然踏み固めることができず、一歩進んでは半歩下がるの繰り返し…最初から最後までずっと。
ズルズルと滑る足場、遅々として進まず、ただただ時間だけが過ぎていく…

途中部分的に股下ラッセルとなったためワカンを装着するも、斜面においては効果がないどころか取り回しが利かずに邪魔なだけ。
結果余計に疲れる羽目になってしまった。

登山口から西岳は、夏のコースタイムならばたかだか3時間20分。
しかし、日が傾き、空がうっすら黄金色に染まる時間帯になっても全然頂上に到着できる気がしない。
大人しく先行者のトレースを辿っておれば、ここまで苦しい思いをすることはなかったかもしれないが…
しかし今回ラッセル訓練と銘打って来た以上、主旨を捻じ曲げるわけにはいかない。

後半登山道が狭くなり、先行者のトレースを辿らざるを得なくなるまで、僕らのラッセルは延々と続いた。


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そしてようやく森林限界へ。
目の前には雄大な編笠山と、その背後には富士山。
しかしこの時点で時間はもう4時近く、このままのペースでは青年小屋まで到達するのはかなり厳しい。

青年小屋までは無理でも、ともかく西岳までは登ろうと心に決め、重い一歩を踏みだした。


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そしてようやく西岳の山頂へ到着!
時間はPM4:30。出発してから実に6時間半という膨大な時間が経過していた。すでに日は傾き始め、空は茜色に染まっている。

ここから青年小屋までは夏のコースタイムで50分。
今日のペースと、雪の状態とを踏まえた上で算出すると、おそらく1時間半~2時間はかかるだろうと予想された。
既に日も暮れかけている。青年小屋に到着するのは日没後ということになるだろう。
幸いそれほどアップダウンのあるルートではないし、なんとか歩ききるだけの体力は辛うじて残ってはいたが…

今回はここまで。
ラッセル訓練としてはまぁそれなりに成果はあったことだし、暗い中無理に進んで道迷いなんぞしても面白くない。時間的にここが進出限界点だ。
そもそも朝寝坊なんぞしてしまった時点で、この結末は予想できたことだし…
暗くなる前にテントを張ってしまおう。


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夕暮れは迫り


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ギボシを赤く染めていた。
権現は微妙にガスってしまってよく見えなかった。


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そして編笠山と富士。
この景色を見れただけでも今回は良しとするか。


西岳山頂にテントを張り、こうして初日の幕は下りた。
この日は強い寒気が入り込んでいたため、幕営を終えた時点で-17℃。就寝時には実に-20℃にも到達していた。
僕が観測した中では、最も寒い夜だったと言える。



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そして翌日。
余裕があれば権現まで足を運ぶ予定で、そのために道具も持ってきていたのだが、今回はパス。
結局無駄な重荷を担いできた事になってしまった。
まぁラッセルトレーニングと銘打って来たのだから、歩荷訓練をしたと思えば良いだろう。


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最高の景色を目に焼き付けて、さっさと下山。
下りはトレースを辿るだけなので何の苦も無く、結果登りで6時間半かかって登ったルートを、ものの1時間半で下山してしまった。


結果として、今回も体力不足を露呈する羽目になってしまった。
更には、ラッセル訓練とは言ったものの思ったほど積雪量がなく、正直もう少しキツイラッセルを想定してきた手前、やや肩透かしを食らった感は否めない。
また、新年の抱負で述べた通り、残念ながら今回も行き当たりばったりの計画だったのが一番の反省点だ。
直前で鳳凰行きが取りやめになってしまった事情もあるが、しかしそれならそれでしっかりと計画を練る時間を別途設けるべきだった。
今回の山行は、またひとつ僕らに課題を残したと言えるかもしれない。


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by misawa_re7 | 2013-01-20 22:45 | 山行記録 2013


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