【考 察】 2013年の抱負と今後の登山の在り方
仕事における立場が変わり、身の回りの環境の変化に伴い山行スタイルの再検討も視野に入れていた昨年。
その矢先、追い打ちをかけるかの如く、体力不足という現実を突きつけられる結果となってしまった前回の山行。
これらを受け、僕らは登山の在り方を根本から見直さなければならない時期が来たと確信するに至った…
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そもそも違和感は昨年当初から僕の中にあった。
それは本当に小さな違和感だったけど、突き詰めていくとそれがいかに重要な事だったか。それに気づいたのはごくごく最近の事だ。

いつからだろう?山に行く前に綿密な計画を練らなくなったのは。

山を始めた当初は何をしていても楽しかった。
未踏の山に足を踏み入れる、そう考えるだけでワクワクして。
たとえそれが日帰りの山だとしても一から綿密に計画を立てた。それだって楽しかった。ただ地図を見ているだけでも楽しかった。


いつからだろう?道具に無頓着になったのは。

何もかもが新鮮で、新しい道具が出るたび欲しくてたまらなかった。
もはや山で道具を使うのが目的なのか、あるいは集めること自体が目的なのか、正直自分でもわからないくらいにw
そして使った道具は一心不乱に時間も忘れて手入れしてた。



気づけば最近、ただガサガサっと山道具をあさり、必要な道具だけを持ってふらっと出かけることが多くなっていた。
地図は事前にルートと工程時間を目で追う程度。ネットや雑誌に穴が開くほど下調べすることはほとんどない。
過去行ったことのある場所に至ってはいちいち地図にも目を通さず、場所によっては地図すら持っていかない事もあったくらいだ。

仕事に追われ、限られた時間の中で山に行かなければならない状況にあるのも事実だ。
行き当たりばったりの計画も増えた。行き先を決めるのが前日なんてこともザラだった。
特に過去に行ったことのある山に関しては顕著で、コースタイムもある程度頭に入っているし、必要な道具だって山域、天候にあわせて大体わかる。
今さら下調べも綿密な計画も必要ないじゃないかと言えば、決して間違っているとも言い切れない。

確かに必要な道具さえ持っていれば、ある程度のトラブルならば現地で対応できる。
というか極端な話、天候に恵まれてさえいれば水と食料があれば行って帰ってこれる山だってないわけじゃない。
そこを見極めるのはそれはそれで必要なスキルだし、重ねた経験からのフィードバックなのだから必ずしもすべてが間違っているわけではない。



だがしかし、山に向かう姿勢がそれで良いという免罪符にはならない。






道具にしたってそうだ。
はっきり言うが、学生時代に山岳部にいた頃から今に至るまで、僕は

道具の重量を気にしたことがない

そもそも高校生の山岳部では、背負うものを選ぶことなんて原則出来なかった。
道具は基本的に部にあるものしか持っていけなかったし、個人装備だって必要最低限の物を揃えるので精一杯。それ以前に高価な道具なんて持ってなかったし買えなかった。

必要なものは重かろうと背負う、背負えなければ体力をつけろ。

部自体がそういう方針だったし、それは決して間違っていないと思うから、今に至るまで僕はそのスタイルを崩したことはなかった。
その方向性自体は今でも間違っているとは思わないし、安易にただ闇雲に軽量化に走る事には僕は賛同しかねる。



だがしかし、それが道具に無頓着でいい理由にはならない



軽量化する気がなければ道具の重さを知る必要はないのだろうか?
重さに頓着しないのは結構な話だが、無頓着と無関心は限りなく近い感情であることを理解しておくべきだった。
重かろうが軽かろうが必要ならば背負う。確かにそういう方向性ならば重量を気にする必要は全くないかに見える。
しかし、道具の重量を知ったうえでなお背負うのか、重さなんか知らないけどとりあえず背負うのかでは全く意味が異なる。
後者のような姿勢では道具に、ひいては山に対しての姿勢が軽いと言われても何も言い返せないではないか。




時間的制約、行動の制約が僕にこれらの行動を余儀なくさせたという背景がないわけではない。
だがはっきり言おう







これは怠慢である









そして極めつけが今回の体力不足という、決して言い逃れのできない結果である。

一定以上に体力が在ることが、今までの僕らの山行をかろうじて支えてきた要因の一つであったことを疑う余地はない。
多少の重荷は歯牙にもかけなかったし、ある程度のロングルートや厳しい工程も、何だかんだでこなしてくることができていた。
敢えてトレーニングをするでもなく、ただ普通に日常を過ごしていても問題なく山と向き合ってこれた、それはある種の自信でもあったのだ。



だがしかし、それはただの過信だったのではなかろうか?



今にして思う、それこそが僕らの最大の怠慢だったのではないかと。
結果は火を見るより明らかだ。今回僕らが自ら体を張って証明してしまったのだから。

山を始めたころは、山に登ること自体がトレーニングで、次のレベルの山に登るために、近所の低山だろうと重荷を背負って歩いていた。
日帰り登山で20㎏の荷を背負うなんて日常茶飯事だった。
今にして思えばバカな話だ。
山を楽しむために登っているのに、毎回重荷を背負って歩いているということは、楽しむどころか毎回苦しい思いをしているということに他ならない。
そんなことやってて楽しいの?と思われても無理はない。

だがしかし、そんなバカだったからこそこれまで登ってくることができたのではないだろうか?
そんなバカげた積み重ねこそが、経験と体力とを形作っていた大切な基盤だったのではなかろうか?


いつからだろう?楽を覚えたのは。
もっと山に対してストイックで、情熱的だったあの時の僕らは、今ほど生易しくはなかったはずだ。






2013年、山登りにおける僕の今年の抱負はここに決まった。



『山と真摯に向き合う事』



そしてその具体的な方法論として、既に始めている事がある。

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僕がこの世に存在するスポーツの中で、最も苦手と言って憚らなかった『ランニング』である。


僕は学生のころから長距離走は大の苦手であり、部活の走り込みが嫌で嫌で、練習時間の多い週末の部活はサボりまくっていた経歴を持つ。
逆に短距離走は大の得意で、中高と常に学年の上位を争っていたものだが、長距離に関しては並以下という両極端さなのである。
好き嫌い以前に、おそらく筋組成上、僕はあまり長距離向きの筋肉をしていないんだと思う。
そんな僕がこの歳になって、まさか好き好んでランニングをすることになろうとは…誰が予想できたろうか。
正直なところ長続きはしないかもしれないと思いつつも、シューズも買ってしまったのでそう簡単には後には引けない。

当面の目標としては、2か月以内に10キロ完走を目指したいと思っている。
ランニングをしている人からしたらあまりに志の低い目標なのかもしれないが、僕は本当に長距離が苦手なのだ…
しかし、苦手だからと言って何もしなければ、このままズルズルと体力は落ちていく一方なのは間違いない。
山と真剣に向き合うと決めた以上、困難から逃げて回るわけにはいかないのだ。
これで少しでも体力低下に歯止めをかけられたら幸いである。


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そして、何をいまさらと思われる人も多いかと思うが、今回僕は自分の山道具の重量を初めて計量してみた。
エクセルで表を作成し、衣類も含む手元にあるありとあらゆる道具を片っ端から計量したのだ。(表はネットで見たハイカーさんのものを丸パクリしたw)
ULハイカーからすれば、山に行く前に済ませておかなければならない初歩中の初歩ということになるのだろうが、とかく重量には無頓着だった僕からすれば新鮮な体験だw
しかし、何故今回突然事細かに道具の軽量を始めたのかと言えば、今後の僕の山行スタイルにおいて、

一定の軽量化が必須であるという結論に達した為だ。

今まで頑なに軽量化を拒み続け、冒頭でも安易な道具の軽量化には賛成しかねると発言したばかりだが、残念ながらいよいよ僕も軽量化を真剣に考えなければならない段階に来てしまった。


と、言うのも仕事の関係上、どう頑張っても長期の休暇を確保できないといった事情があり、長距離の縦走を実現するためにはどうしてもスピードが必要になってくるからである。
それはつまり、今まで2泊3日だった工程を1泊2日で。今まで一日の工程時間を6~7時間に抑えていたところを9~10時間へと…
そういったレベルでの工程の圧縮がどうしても必要になってくるということだ。
それらを実現させるためには今よりも強靭な体力が必須なのは当然なのだが、おそらく体力強化だけで対応するのは厳しいのではないかと考えた。
そうなると必然的に軽量化を推し進めるしか方法がない。

楽をするためではなく、より高い次元の山登りを実現するために、今回僕は道具の軽量化という方向へ舵を切った。
具体的に大きくメスを入れるのはシェルター関係か食糧関係になるだろうと思うが、それ以前に道具にあまりに無頓着だったため、必要のないものもかなり持って歩いているのも事実。
まずはそういった装備の見直しも含め、一度道具と真剣に向き合ってみなければと思っている。





山を始めて4年。
少しずつ山に慣れてきて、気が緩んできた時期だったのだろう。
それが山に対する慣れなのか、あるいは過信が故に山を舐めているのか。その境界線はひどく曖昧で、気を付けていないと簡単に一線を越えてしまう。
どんな事象にも共通して言えることだが、そういう時ほど人間というのは信じられない失態を犯しやすい。

今回、山に対する姿勢を見つめなおす機会を得たことは、おそらく僕にとっては良かったのだと思う。
今一度初心に帰って山と真摯に向き合う事。
それが僕の2013年の抱負であり、今後変わることのない山に対する僕らの姿勢でありたいと切に思うものである。


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by misawa_re7 | 2013-01-15 22:10 | 考 察


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