【山行記録】 北八ヶ岳 スノーキャンプ2日目 後編 (麦草峠~雨池~蓼科ピラタスロープウェイ)
最初は一本のブログだったのですが、あまりに長すぎて蹴られてしまったので、前後編でお届けしている当ブログ…
前半は予定通りとは行かないまでも、特にこれといった致命的なミスも無く順風満帆だったのですが…
いよいよ終盤を迎えた、今回の山行の結末やいかに!?
f0222003_1625447.jpg




後編を始める前に、2日目のコースのおさらい。

f0222003_714369.jpg


f0222003_791771.jpg


2010年3月8日 白駒池青苔荘(幕営地)~丸山~雨池~蓼科ピラタスロープウェイ

・ 高低差、距離、コース概要は上記の通り。
・ 地図上の実線は今回実際に歩行したコース、点線は当初予定していたコース。
・ 地図上の通し番号は、これからブログに添付する画像の撮影したポイント。(冒頭の写真は1にて撮影)


f0222003_15465587.jpg
【AM11:45】
麦草峠到着。(撮影地点8にて撮影)
ここで山スキーのおじさんと挨拶を交わす。
この方とはここから最後まで何度も抜きつ抜かれつ、すれ違いつつを繰り返す事になるw

さて、ここで一つ迷った。

このまま予定通り雨池方面へ行くか、昨日のコースを逆にたどり、五辻方面へ抜けて帰るかだ。
今回は慣れないテント泊装備のため、俺はともかく嫁がだいぶ体力を消耗していた。
そこに来てさらに件の水不足である。
もっと遠慮なく目一杯水を飲むことが出来ればもう少し体力的には楽だったのだろうけど、水を作る時間を惜しんだ結果、水を節約しながら飲まなければならず、それが結果的に体力の過剰消費に繋がっている。
ここらで、朝1時間余分に寝ていなければ…予定通り4:30分に起きておればこうまで時間に追われる計画になることもなかったろうと激しく後悔し始めていた。

しかし僕としてはこれ以上予定の変更は嫌だったし、嫁としてもここで諦めて帰るのは不服な様子だったため、予定通り雨池へと進路をとることにした。


雨池へは緩い下りが延々続く。
途中から樹林帯になり、開けた場所よりも積雪も浅く、かつこのコースはよくトレースもついている。
トレースを辿り軽快に歩を進めるが、この他人のトレースを辿れば目的地にたどり着けるだろうという悪い癖が、新たなるミスを誘発する。


f0222003_1602537.jpg
右奥に赤いフラッグが見えるだろうか?(撮影地点9にて撮影)
右側の方がしっかりとしたトレースがついており、しかも赤旗赤テープである。
多少疲れて集中力を欠いていたこともあり、何の疑いも無く右へと進路をとった。
というか、僕はこのとき左のトレースには全然目もくれなかった。完全に見落としていたのだ。

しばらく歩いていると、どうも進んでいる方向が違うという感覚に襲われる。
しかし前述したとおりコンパスが逝かれており、進んでいる方向を確認する術が無い。

そして、そうこうしているうちにどこかで見たことのある道に出てしまった。
どうやらこのコースの赤旗は、この樹林の周遊コースのようで、樹林帯をぐるっと一周して再び麦草峠へ戻るように立てられているということにこのとき気付いた。

やっちまった('A`)

どんだけロスした…? 頭の中で試算する。10分か?15分か??
このまま来た道を戻って、果たして分岐を見つけることが出来るのか??
この時僕は上の写真のトレース分岐があったことにも気付かず歩いていたので、元来た道を戻ってもまた逆に一周して再びここに来てしまうのではないかという疑念に駆られていた。

これ以上のロスは時間的な問題よりも体力的にマズイ。
目的地に向かって歩いている時は苦痛に感じなくても、一度来た道を自分のミスで引き返すというのはものすごく精神的にキツイ('A`)

そんな時に嫁から一言




「さっき看板みたいなのがあったよ…?」












それを先に言えよ(;゚Д゚)!

先ほどの写真の左側の木に注目してもらいたい。
ちっっっちゃい看板がついているのである。しかも進行方向からは見えない角度についている。

悪いのは看板を見落とした僕だが、しかしその時に言わない嫁も嫁である…
今後は看板のようなものに気付いたらすぐその場で言うように徹底する。
僕も僕でもう少し集中力しなければいけない、案内板一つ見落としているようでは山屋失格だし、そもそも案内板などなくともこうも簡単に迷うことなどあってはならない。


f0222003_16291048.jpg
【PM1:05】
大石川林道分岐到着。(撮影地点10にて撮影)
この段階まででだいぶ時間を喰っている。
ちなみに夏道のコースタイムでは雨池まで1時間で到着するようになっている。
しかし、現在雨池までの半分程度の距離しか歩いていないにもかかわらず、既に1時間が経過しているのだ。

度重なるタイムロスで、ここにきて嫁の体力の回復が非常に鈍い。
休憩のたび、しっかり行動食を食べるように勧めてはいるし、事実食べてもいるが息が上がるのが普段よりもだいぶ早い。
もちろん荷物が重いことが最大の要因だろうと思うが、かねてからの水不足も響いてきているに違いない。

懸念材料はそれだけではない。
コース予定では蓼科ピラタスロープウェイからは登山道を徒歩で下る予定になっているのだが、夏のコースタイムで1時間半の下りだ。
果たして今の嫁の状態でそれだけのコースが踏破できるだろうか?
僕は正直それは厳しいと感じていた。
しかしロープウェーで下るにしても、最終便のタイムリミットはPM4:00。
チケットの購入や、スノーシューの脱着。乗り込む時間なども考慮するとPM3:45には山頂駅に到着していなければまずかろう。
つまりあとおよそ

2時間半で山頂駅まで到達しなければならない。

しかしここから山頂駅まで

夏道のタイムで約2時間…

これは正直絶望的な数字だった。
つまりなけ無しの体力を総動員して夏道並みの歩速を維持したとしても、休憩時間も含め、たったの30分しか余裕が無い計算になる。
正直焦ったが、何より激しく後悔した。
今朝方僕が怠けていないで時間通りに起床していれば、少なくとも1時間半以上のアドバンテージがあったはずなのだ…
しかし後悔しても時間は戻らない。
今はただ、今ある選択肢から進むべき道を選択せねばならない。


ひとつは、ロープウェーは諦めここで一度腰をすえて大休止を取り、水を作り、非常食も全て使い、体力を維持しながら無理のないペースでなんとか山麓駅までの道を踏破するというプラン


そしてもう一つは、消耗した体力を総動員し、休憩時間も極力削り、何とかロープウェーの最終までに間に合わせるというプラン。


僕は時間、状況、体力を考慮し、短期決戦の後者に賭けることにした。
理性的に考えれば前者が正しい。
何故なら後者はリスクが高い。一番最悪なのは体力を使い切って山頂駅に到着しても、最終便に間に合わなかった場合である…。
その場合は嫁のザックを山頂駅のロッカーに預けて下山したらいい。それも無理ならば僕が余分に荷物を背負えばいいだけのことだ。
迷いは余分な疲れを生む。僕はここで腹をくくった。


f0222003_1716357.jpg
【PM1:40】
雨池到着。(撮影地点11にて撮影)
歩速を上げたので予想よりはだいぶ早く着いたが、ここでのんびり休憩をしている時間は無い。
休憩はきっちり10分と決め、ここから雨池峠を登り切るまでは休憩はとらないと決めた。

こんなに天気が良くなったのに、それを楽しむ余裕が無いというのは実に滑稽な話ではないか…
早起きは三文の得とはよく言ったものだ。次からは怠けてないでさっさと起きることにしよう。


雨池から林道までは急傾斜の直登。さすがにこれには参った…
直登後の林道は、普段ならば何てことのない緩い林道。麦草峠から抜き抜かれつのおじさんが、山スキーで前を歩いてトレースを作ってくれているのだが、にも関わらず、全然ペースが上がらない。
水を飲みたいのだが、すでに500mlのお湯を使いきり、サーモスに雪を入れてみるも全く溶けない状況。
サーモスのふたを外し、自然に溶けないか試みるが、徒労に終わる。
どうやらピラタスロープウェイ駅まで、一滴も水を飲まずに上りきらなければいけないらしい。覚悟を決めた。

f0222003_17263128.jpg
【PM2:20】
雨池峠分岐到着。(撮影地点13にて撮影)
普段ならば急登前なので軽く休憩をとるところだが、一気に登る。


f0222003_1743543.jpg
途中嫁のスノーシューが緩んだので締めなおし。(撮影地点13過ぎた辺りにて撮影)
しかし凍っておりしっかり締まらなかった。


f0222003_1747695.jpg
【PM2:45】
おそらく今日一番の急登を、今日一番のペースで登った。
さすがに僕も息が切れたが、嫁は死にそうになっていた。
それもそのはず、嫁に言わせると今までの山行の中で一番つらかった言わしめたここの登りは

夏のコースタイム40分のところを

スノーシューで25分で登りきったのだから。

20kg近いテント泊装備のスノーシューで夏道タイムを15分短縮など、狂気の沙汰である。
もうやらん(;´Д`)


こうして何とか無事最終のロープウェイに間に合うことが出来た。
終わってみれば1時間近くも早く到着することができたものの、もうこのようなギリギリの予定は組みたくない。








こうして楽しかった北八ヶ岳スノーキャンプの2日間は終わりを告げた。

終わってみれば、今までに無いほどのミスを連発した山行だったように思う。
天候は仕方ないにせよ、起床時間の遅れから始まり、時間的余裕もなく、水の余裕も無く、地図も完璧でなければその指針となるコンパスも使い物にならず、道も誤り、予定変更数回。
ここ最近慣れてきたこと、それに一度歩いたことのあるルートが多かったこともあり、事前の下調べがいつにも増して少なかったように思う。
結果的に無事帰宅できたのはイージーな山域だったことと、一握りの幸運があったからに過ぎない。
こんなことを繰り返していれば、いつか取り返しのつかない遭難に繋がるとも限らない。
今回の教訓を生かし、もっと山と真摯に向かい合わねばならないと実感した山行だった。
そういう意味ではいい経験になったと思う。

しかしそれと反比例して、今回新たに用意した装備には全く抜かりが無かった。
防寒対策もほぼ完璧、寝具も快適そのものだった。
また道具類のインプレッションは、追々ブログのほうで掲載していきたいと思う。
道具をそろえることに重点を置きすぎて、山域の情報にあまり重きを置かなかったのが今回の原因だろうと思う。

しかし、色々思うことはあったものの、楽しい山行だった。
やはり日帰りと違い、山で一泊する参考はまた趣が違って楽しい。
また是非近いうちに、雪の残っているうちにもう一度くらいは雪中テント泊を企画したいと思う(*´∀`*)


長いブログになりましたが、読んでいただいた皆様どうもありがとうございました(。・_・。)


↓ ご愛読ありがとうございました。ポチっとしてもらえると励みになります(*´∀`*)

人気ブログランキングへ にほんブログ村 アウトドアブログ 登山へ

by misawa_re7 | 2010-03-13 23:10 | 山行記録 2010 | Comments(2)
Commented by ようよう at 2010-03-14 18:09 x
こんにちは^^
こちらにもお邪魔しますね。

北八ヶ岳テント泊、色々なトラブルに見舞われてたんですねw
私も今回の雲取山が初めての雪中登山でしたが、
雪中での行動が思いの他スタミナを消耗し、
何度も心が折れそうになりました・・・。

ご夫婦で山登りをしているとのことですが、
こちらも嫁さん(予定)と2人で山を楽しんでいます。
ソロもいいですけど、パーティ登山は楽しいですよね^^

それではまたブログ拝見させてもらいますね~。
Commented by misawa_re7 at 2010-03-14 21:45
コメントありがとうございます(*´∀`*)!

トラブルというより僕自身のイージーミスが大半でお恥ずかしい限りなのですが…w
僕も慣れないテント泊装備+雪中行動で、体力の無さを実感してしまいました。
もっと体力つけたいですねぇ…(TT)

お二人で登山されているのですね(>ω<)
僕は8月に二人で登山を始めたのですが、今までに一度だけ単独で登りに行ったことがあるんです。
でもやっぱり普段二人で歩いているので、一人だと何かしっくりこなくて…それ一度きりで、以後単独で登るのはやめてしまいましたw
一緒に山を登ってくれるパートナーに恵まれてるのはとても幸せなことですよね。

また是非遊びに来てくださいね!
僕もまたお邪魔します♪


<< 【道 具】 コンパスの破損と後... 【山行記録】 北八ヶ岳 スノー... >>