【山行記録】 北八ヶ岳 スノーキャンプ2日目 前編 (白駒池青苔荘~丸山~雨池~麦草峠)
人生初の雪中テント泊も2日目。
初日はしんしんと雪が降り積もる北八ヶ岳白駒池テント場でしたが…2日目は果たして?
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初日は悪天候に祟られ、歩行中もテント設営中も積雪に泣かされながらの雪中テント泊デビューとなってしまった…
しかし考えようによっては、好条件でデビューするよりもかえって今回のように悪条件下でのデビューの方がいい経験になりました♪

2日目は天気予報では好転の予報。
青空の下、気持ちいいスノーシューイングを期待して、改めてコースのおさらいをしたいと思います。


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2010年3月8日 白駒池青苔荘(幕営地)~丸山~雨池~蓼科ピラタスロープウェイ

・ 高低差、距離、コース概要は上記の通り。
・ 地図上の実線は今回実際に歩行したコース、点線は当初予定していたコース。
・ 地図上の通し番号は、これからブログに添付する画像の撮影したポイント。(冒頭の写真は1にて撮影)

初日はテントサイトへ直行するだけの予定だったため、歩行距離も標高差も少なめでしたが。
2日目は歩行距離10km弱に累計標高差約900mと、スノーシュー歩行としてはそこそこ歯ごたえのある内容に。
天気は好天の予定、気温も高めの予報、スノーシューイングには絶好の条件ですが、どんな一日になるでしょうか?




【AM4:30】
目覚まし設定してあった腕時計、携帯2個がけたたましく鳴り始める。
早朝の静寂に支配されたテント場には不釣合いの大音響(体感的には)
周りに他の登山者のテントがあれば腕時計のアラームのみにしておくのだけど、今回は我々のテントだけだったので盛大に鳴らしてみたw

が、しかし…
あまりにシュラフが心地よすぎて起きれない…否、起きたくない(;´Д`)
嫁と違って非常に低血圧な僕は、寝起きがすこぶる悪い…
結局シュラフから出ることが出来ず、余裕を持って行動時間を設定してあったこともあり、起床を1時間遅らせることにした。

しかし、この睡眠時間1時間延長が後々我々を苦しめる羽目になるのだが…




【AM5:30】
本当はまだいくらでも寝ていたかったのだが…さすがに覚悟を決めてシュラフから這い出た。
ちなみに、小屋の温度計と手持ちの温度計で計測したところ、昨晩の最低気温は外気温‐5度前後、テント内気温0度前後位だった模様。
この時期の2100mにしては少々高めだ。夜晴れていればもっと下がっていただろうと思う。
それもあり、当初心配していた睡眠時の防寒対策だが、どうやら今回持ってきた装備で全く問題なかった。
それもそのはず、そもそも今回は外気温‐10度前後を想定して装備を用意したので、むしろ肩透かしを食らった感じだ…

また山道具の項で詳しく触れるつもりだが、参考までに今回持参した寝具一式は以下の通り。

【スリーピングギア】
ナンガ : ナノバック300SPDX(僕)
ナンガ : ナノバック410SPDX(嫁)
ハイカーズデポ : トップキルト(各1)
モンベル : シルクシーツ (各1)

【マット】
ノースイーグル : テントマット銀 2mm
サーマレスト : リッジレストデラックス(各1)
モンベル : U.Lコンフォートシステムパッド キャンプ 120(各1)

【ウェア】
モンベル : EXライトダウンジャケット(各1)
モンベル : U.L.ダウンインナーパンツ(各1)
ナンガ : テントシューズショート


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というわけで予定より1時間遅れで慌ただしく起床し、朝食の準備とテントの撤収準備に取り掛かる。(撮影地点1にて撮影)
まぁ朝食準備といっても、オールフリーズドライなので例によってお湯を沸かすだけだが…w
撤収準備に関しては、僕はともかく嫁にとっては初めてなので、シュラフを押し込んだりマットを畳んだりといった慣れない力仕事には少々苦戦していたようだ。
しかし、僕は高校の山岳部時代には化繊のシュラフを使っていたのだが、今更ながらダウンシュラフの収納性には恐れ入る…
コンプレッションバッグで圧縮すれば化繊と同等の性能で収納体積、重量は半分以下である。

テント内を片付け、パッキングできるだけしたらテントを撤収。
昨日一生懸命整地したテント場ではあるが、あちこち雪が積み上げてあっては邪魔になるので、崩してスノーシューで地ならしをする。
ありがとう僕のテントサイト。
おかげで風も入り込まなかったし、雪面の凹凸も全くなく、快適に眠れたよ。
またいつかここを訪れることがあれば、この場所にテントを設置しようと思う。まぁ空いていればだけどw


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【AM8:50】
結局予想以上に撤収作業に手間取ったこともあり、予定より2時間近く遅れて出発(撮影地点1にて撮影)
青苔荘に出発の挨拶に行き、そこで北八ヶ岳や白駒池のピンバッジを見つけてそこでまた15分近くロス…
僕は基本的に登った山や行った場所、小屋のピンバッジは常に購入するようにしているので仕方ないのだが…しかしこうした小さいロスが積み重なって後々の行動に支障をきたす羽目になる。

やはり頑張って早起きするべきだったと、ここで軽く後悔('A`)


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白駒池は青苔荘の目と鼻の先(撮影地点1にて撮影)
写真には写っていないが、湖の氷には穴があけられており、水場になっている。
白駒池は冬期は凍結しており、池の上を渡渉できるということなのだが、最近の温暖な気温が池の氷を溶かしてはいないだろうか…?

昨日青苔荘の主人に聞いた話では、宿泊客の一人が昨日白駒池に落ちたとの事だった。
落ちたといっても恐らく池ノ上をツボ足で歩いて片足を水面の辺りまで落としてしまった…という程度のものだとは思うが。
渡れるだろうかと質問したところ、池の中心付近はまず平気らしい。
岸に近づくにしたがって徐々に氷が緩くなるので、岸辺付近は気をつけてとのことだった。

ここで白駒池を渡渉しようかどうか真剣に迷う。
少なくともここから見える範囲では溶けている箇所は見受けられない。というかトレースが付いているところを見ると、今朝方ここを渡渉した人がいるということだ、しかも足跡から察するにツボ足だろう。
僕らはスノーシューなので、ツボ足よりは氷を踏み抜くリスクは少なかろう。
しかし、前に歩いた人がどの程度の荷を背負っていたかはわからないが、少なくともテント泊装備の僕らよりは軽いに違いない。

さて困った。
スタートからいきなり池に落ちて水浸しになってしまっては、今回の山行は最低のものになってしまう。
かといってこの真っ白な雪原を見て歩かないというのは…どうなんだ??


散々悩んだ結果…








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総合的な判断で、渡れると決断。(撮影地点2にて撮影)
桟橋付近は恐る恐る、一歩一歩確かめながら歩いたが、中心部まで来たら余裕な感じに(・∀・)
やはり何もない(トレース一個を除き)雪原を、新雪踏みしめながら歩くのはスノーシューの醍醐味だ。ものすごく気持ちいい。

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何にも邪魔されることの無い(トレース一個を除き)僕らだけの世界。

いや、さっきから先行してついてたトレースを悪者みたく扱ってるけどw 実際は感謝しております。
このトレースが無かったら渡渉はちょっと控えていたかもしれないσ(´∀`;)
原則的に雪山でのトレースは信用しすぎてはいけないとは思うけど、やはり雪山初心者の僕としては先行者がいるというのは心強いし、ついトレースをあてにしてしまう悪い癖がある…。

しかしこの癖が後々面倒な事態を引き起こすわけだが…。


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【AM9:00】
白駒山荘通過。(撮影地点3にて撮影)
青苔荘と違ってここは冬期は閉まっているようだ。
白駒山荘を横目に、高見石小屋への登りにさしかかる。登山は一般的に、身体が無酸素運動から有酸素運動へ移行するまでの、歩き始め30分間が一番キツイと言われる。
この時ばかりは僕もだいぶペースを落として歩くようにしている。
無雪期ならばなんてことのない上りも、新雪のスノーシュー歩行では体力の消耗度もだいぶ違う…




【AM9:20】
歩き始めより約30分、だいぶキツかったので頃合とばかりに一時休憩。
ここである失敗に気付く。

水が無いのだ(;´Д`)

厳密にはお湯はあるが冷水が無い、と言った方が正しい。
昨日の歩行中は、一滴の水も必要としなかったので、まぁ今日も特に必要ないだろうと高をくくっていた。
ところが今日は春かと思うほど気温も高く、累計標高差もキツイ…お湯など全く要らない。
とにかく冷たい水が飲みたい(´・ω・`)


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ないものは作るしかない…(撮影地点3にて撮影)
僕はとにかく暑がりなのだ、いかに冬とはいえ昼間の行動中に水を必要としないわけがなかったのである。
そんな単純なことすら失念していた自分が憎い('A`)

お湯が半分ほど入ったサーモスの中にキレイな雪をありったけ詰め込む。
どんどん溶けるかと思いきや、すぐにお湯は冷水に変わり、サーモスの中には溶けない雪が結構残っている。
ほぼ熱湯だったはずなのだが…雪の冷却効果に恐れ入る…

今回水筒は、山専サーモス500mlを2つに、写真の500mlサーモス1つに合計1.5リットルのお湯を所持している。
ここで山専1つと、ノーマルサーモス1つを冷水に変えてしまった。残るお湯は山専の500mlのみ。
無論ガスストーブもカートリッジも所持しているし、雪などそこらじゅうに腐るほどあるので、作ろうと思えばいくらでも水は作れる…が、
パッキングを解いてザックの中ほどから調理道具を取り出し水を作るのはかなりのタイムロスだ。できればやりたくない。
仕方が無いので、雪を詰めたサーモスに、残りのお湯500mlを注いで溶かしながら水を作り、騙し騙し飲みながら歩くことに決めた。




【AM9:45】
高見石小屋通過。
休憩しようかと思ったが、小屋の前で休むのも気が引けたのでやめた。
それに、ここから次の目的煮の丸山までは夏道の参考タイムで約20分、一気に丸山の頂上まで行くことに。

ところが、ここで僕は道を間違えてしまった。

道を間違えたことに気付いたのは500m程歩いてからだった。
高見石小屋から丸山までは、昭文社の5万分の1山岳地図上では高見石小屋からほんの少し西へ歩いて行くとT字の分岐があり、それを右に折れるとさらに渋の湯、白駒池、丸山への分岐が現れるようになっている。
なので、僕は何の疑いも無く高見石小屋から西に延びる道に進路をとった。
しかし歩けど歩けどT字の分岐など現れない。
おかしいと思い自分の歩いている道の方角を調べようとコンパスを取り出したのだが…

コンパスが動かん(*´Д`)

さらにもう一つのミスが重なった。
ちなみに僕は普段国土地理院の2万5千分の1の地形図と、昭文社の山岳地図の両方のコピーを持ち歩いている。
地形図を見れば登山道など一目瞭然のはずなのだ。
しかし、このコピーというのがポイントで、実は今回持ってきた地形図のコピーは、白駒池の辺りでバッサリと切れており、高見石小屋付近が全く記されていない。
重ね重ね馬鹿である('A`)

地図も無くコンパスも死んでいては現在位置を特定する方法が無い。
しかし、どうも歩いてきた距離、方向感覚からしてもこの道は中山を経由して天狗岳に至る道に違いないと確信し、とりあえず高見石小屋まで戻り、丸山への分岐に関しては小屋の人に聞くことにする。

そして…

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高見石小屋に戻り、いの一番に目に付いたのがこの看板である。(撮影地点4にて撮影)
案内板の見落としという初歩的なミスもやらかしてしまっていたわけだ(;´Д`)
ここでも15分以上のタイムロスを叩き出してしまった。
そんなわけで、実際の分岐はまさに高見石小屋の真横にあったわけである。
このポイントに関して、昭文社の山岳地図は非常に間違えやすい…まぁ根本的問題はちゃんとした地図を持参しなかった僕なのだが。


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【AM10:00】
正規のルートに復帰。(撮影地点5にて撮影)
白駒池からここまで僕を導いてくれたトレースは、渋の湯への分岐で渋の湯方面へ下山していった。
残されたのは小動物の足跡のみ。
ここからは僕自身の足で道を切り開いていくしかない。
コースタイムは夏道で約20分。だいぶ時間もロスしてしまったことだし、ここは一つ気合を入れて丸山への直登を一気に上る事にする。


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【AM10:30】
丸山山頂へ到着。(撮影地点6にて撮影)
天気は回復へ向かっており、それに伴い気温も上昇してきている。
ちなみに僕はテント場を出る時から肌着の上にレインウェアをまとっているだけなのだが、それでちょうどいい。
昨日にせよ今日にせよ、やはり厳冬期と違って暑い。


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さて、ここまでずっとザックのケツにぶら下げてきたソリ。
せっかくここまで持ってきたことだし、麦草峠への下りで使ってみることにする。
普段登山者の多い登山道で、こんなもん使った日には非常に迷惑極まりないと思うが、全くトレースの無いここならば問題ないだろう。

あとは手を滑らせて谷にでも落として回収不能なんてことになったらいい環境破壊なので注意せねばならないくらいか…









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と、言ってるそばからアナタは(;´Д`)

危なく谷底に落として回収不能になるところだったw
ていうか本人も滑り落ちそうになっているわけだがσ(´∀`;)


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早速下りで使ってみる。(撮影地点7にて撮影)
が、思いのほか新雪が深かったことと、背負っているザックが大きすぎてブレーキになっているせいで、思うようにスピードが出ない。
と、いうかほとんど滑らない('A`)
仕方が無いので途中でまた再びザックに戻すことに…
今度はもう少し軽装の時に持ってくることにしよう。


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途中何度か林道から外れて、深いラッセルを強いられながらも、何とか開けた場所に出た。(撮影地点8にて撮影)
それと同時に軽くガスが出てくる。


ここまでは多少の時間ロスがあったものの、比較的順風満帆な山行であった。
天気も快方へ向かい、ここからのルートは最後の雨池峠への登りを除けば、穏やかな樹林帯のスノーシューイングを残すのみ。
この時点ではこれといって不安要素はなかったのだ。

しかし、序盤に犯した小さなミスが、徐々に僕らを蝕んで来ていることを、この時の僕らは気付いていなかった…


後編に続く……


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by misawa_re7 | 2010-03-13 18:44 | 山行記録 2010 | Comments(0)


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